「ご・・・っん、っ」


ごめんねと言おうとした唇は
性急な永遠の唇に塞がれた

後頭部と背中に回された手に引き寄せられ


一分の隙間もないほど捕われる


捕食される獲物のように
深くなる口付けに翻弄されて力の抜けた身体は

耳から入る水音に合わせるように火照り始めた


未だ慣れないその行為に
永遠に合わせるだけで精一杯で

でも・・・そんな私が
永遠を煽っているだなんて


・・・分かる訳ないじゃん・・・ね


チュ


名残惜しそうに離れた永遠は
オデコ同士をコツンと合わせると


「千色のことになると余裕ねぇ」


切なそうに呟いてギュッと抱きしめてきた


「ごめんな」


「ううん」


しんみりした雰囲気になる中


「ま、だからって何一つ変えられないけどな」


急に浮上した永遠はハハハと笑った


・・・えっと


波がありすぎやしませんか?


抱きしめられたまま
身動ぎひとつしない私に向けて


「今夜から一緒に住むぞ」


永遠から聞こえた第二波に


「ダメっ」


否定の言葉が先に出た


「あ゛?」


「組長と笙子さんとは話したけど
顔合わせが住むまでは決められない」


ハッキリと言い切れば
永遠が息を飲むのが分かった


「顔合わせって・・・」


続く言葉を遮るように


「ケジメだから」
と気持ちを伝える


暫く抱きしめられたまま永遠の鼓動を聞いていたけれど

フッと解放されると


「一週間な、それ以上は待たねぇ」


永遠は諦めたように笑った