「よし!それじゃ、颯多の恋が実るように今夜はめいっぱい俺たちからエールを送る!」

「そんなめいっぱいって!
なんか恥ずかしいよ。いいオトナが」

「いいんだよ!ハルもいいな?」

「はいはい、めいっぱい参加します」

ハルも軽く手をあげる。

ま、いっか。

こんなに思ってもらえるなんて、きっと俺は幸せ者に違いない。

それからは、これから俺がどんな行動、態度をとることが有益か一緒に考えてくれた。

さすが、来るものは拒まずだったハルは、様々な手法を話してくれた。

ハル自身はアピールされる方だから、やったことはないわけだけど、相手が自分のことをよく研究してとった行動だと納得して、受け入れたものもあるとか。

ストーカー?

と疑いたくなるようなこともあったとか、なかったとか。

俺はそこまで迫られたことはないかな。
告白も友だちが多くて。ストレートでシンプルだったし。
眼中にあったわけじゃないけど、なかったわけでもないっていうか。
とにかく、ガツガツ自分から行くような恋愛は記憶にない。

そうゆう意味では、今の俺の恋は今までの俺の恋路とは、全然違うのだ。

和奏さんを好きな気持ちは、彼女の歴代の彼氏にだって負けないつもりだから。

明日が休みなのは俺と修二だけだけど、お酒はそこそこに俺たちは結構真面目な話で盛り上がった。

気づけば、カーテンの向こうが薄明るくなってきていた。