「おつかれ、何飲む?」

修二の姿を確認して、ハルが声をかけた。

修二は何やら重そうなレジ袋を掲げて答えた。

「とりあえず、冷たい水ちょうだい。あと色々買って来たから、これ入れて」

どうやら修二はこの店に食材がないことを察して、自分で買ってきたらしい。

ハルは修二から袋を受け取り、中身を見て歓声を上げた。

「うわ!すごいじゃん!美味そうなのいっぱい!まるでお祝いだね」

最後の部分は俺に向けて言ったように思う。

「そりゃね、颯多の大事な日だし?奮発するでしょ」

え?俺の大事な日?なの。

「はい、水。颯多ハテナマーク浮かんでるけど?」

笑いながらハルが修二に水を渡した。

「俺たちに隠し事なんて100年早いっての」

二人は何やら楽しそうに話している。

今夜は俺が二人に昨日のお礼がしたくて、呼び出したのだ。

それが俺のお祝いの日?