キィと軋む扉を開ける。

「いらっしゃい」

いつも通り店主が迎えてくれる。

今夜は俺が二人にご馳走するつもりで計画したのだが、

「もし修二が遅れたりした場合、店だとあいつが気遣うから、うちでいいんじゃない?颯多が行きたい所あるなら話別だけど」

と、なんともハルらしい提案をされ、結局今夜もハルの店になった。

確かにハルの言うことは一理ある。

場所はどこでもよかったから、ハルの提案を素直に受け入れた。

「二日酔い大丈夫だったか?」

な?ハルまで?
俺飲み会の次の日いつも二日酔いだったっけ?

いや、そんなことは・・・

「朝、頭痛かったけど、もう平気」

「そか、よかったな」

「なんでハルも俺が二日酔いだと思うの?」

ハルは俺の質問には答えず、質問で返してきた。

「修二も言ってたの?」

「うん、薬くれた」

それを聞いた途端ハルがくすくすと笑いだした。

「ほんとに過保護だなぁ」

どこか嬉しそうだ。