「もうつぶれてもいいよね!修二。今夜は飲むよ!ヤケ酒じゃなくて、やる気の酒!」

「はいはい、大したのないけど、いい?」

「ハル!一番おすすめなの出して」

「かしこまりました」

修二の言葉に、返すハル。

「今の俺にぴったりの酒作ってよ、ハル」

「バーテンダーじゃないっての、バーカ」

こんなくだらないやりとりに酒が加わって、俺はあっという間にグラスを、空けた。

だいぶ酒が回って気持ちよくなってきたころ、修二が独り言のように言った。

「俺が彼女だったら、いくら仕事できても不倫するようなやつより、可愛い颯多に告白された方が絶対嬉しいけどなあ」

酔ってるのか?形容詞間違ってるだろ

「それは多分に私見が入ってるな」

これはハル。


「そうかなあ?一般論でしょ。若い男の子のがお姉さんは喜ぶもんでしょ」

おいおい、何言い出してんだよ?
和奏さんを他の人と一緒くたにするな。


「それ以前におまえと颯多には絆があるでしょ」

「まあね〜」

ハルの言葉に修二が珍しく、へらぁっと微笑った。

絆か。

二人の気持ちが、嬉しくて、久しぶりに飲みまくった。