「俺もです」

恐らく、人生で最高に幸せだだ漏れの顔だと思う。

まぁ、何言われても否定もしないけど。

ふふっとまた和奏さんの声が聞こえた。

今まで笑顔も泣き顔も怒った顔も見たことある。
でも、今俺の目の前にある彼女のカオは、そのどれにも当てはまらない。

俺が知らなかった、ほんとうに見たかった『彼女』の顔だ。

嬉しくて、目をそらさずに見つめていると、和奏さんの顔が静かに近づいてくる。

そのまま、俺の耳元に顔を寄せて、囁いた。

「ねぇ、もう一度、キスしよ!」

え?和奏さん?

和奏さんってそうゆうキャラ?

なんてドギマギ考えていると、彼女の手のひらが俺の頬に触れた。

彼女の顔が耳元から真正面に移動してくる。

和奏さんが目を閉じる。

俺も目を閉じる。



そして俺は、世界一幸せなキスをした。



+++おわり+++

次のページからはあとがきになります。