照れて赤くなった顔で、でもしっかりと俺の目を見ている。

“してください”って他の人が聞いたら、『他力本願な』って思うかもしれない。

でもこれはそんなことじゃない。

“絶対なんてない!”って言い切った彼女に対して、俺は言った“絶対の可能性を見せたい”と。

これは、その答えだ。

あのとき、和奏さんは、それこそ目に涙をためて、俺を睨みつけてはっきりと言った。

気を抜いたら、呑み込まれそうな気迫に、俺は気圧された。

でも今、そのありえないと言い切った可能性を、俺を、彼女は信じようとしている。

否、信じてくれている。

こんなに、モチベーション上がる言葉はない。

和奏さんにそれを言われたら、俺は無敵だ。

さっきまでの弱気を吹き飛ばして、俺は覚悟を決めた。