え?

俺が話し終わらないうちに、和奏さんが一言割り込んだ。

『はい』って。

『はい』って?

『はい』って、ほんとに『はい』?

「和奏さん?今なんて」

結局、俺は自分の耳に届いた言葉が信じられなくて、確認してしまった。

あんなこと言っといて、どんだけ弱気なんだよって思うけど。

告白の答えは俺が思ってるより、ずっとバリエーションがあることを知ったのは先日だから。

手放しで喜ぶことができなくて。

「はい」

もう一度。
下を向いたままだけど、はっきりと彼女の声が聞こえた。

まだ驚いてる俺の目の前で、和奏さんが顔を上げた。




「幸せにしてください」