俺の弱いココロが俺に質問する。

その度に、俺は椎名さんが俺にくれた言葉を思い出して、弱いココロを打ち消す。

打ち消すけど、時間が経つとまた不安になる。

信じるって相当気力も体力も消耗する。


大して何も信じてこなかった俺は、初めて本気で信じることと向き合っているのかもしれない。

「こんな気持ちになったことあるのかな。あいつたちも」

ふと、「俺たちは何があっても、おまえを信じる、そばにいる」

修二が俺に言った言葉が思い出された。

あのときはただ嬉しくて、俺は泣きながら頷いたっけ。

俺が今信じなくちゃいけないのは、自分自身の気持ちだ。

他人を信じようとしてるわけじゃない。

だから誰かを傷つけることもないし、怒らせることも、悲しませることもない。

修二たちよりずっと気持ちもラクなはずなのに。

それでも、これが正解かわからなくなる。

あの答えを聞いてからずっと、俺はこんなことをぐるぐると考えている。

生産性ゼロの毎日だ。