「よし!完璧じゃん。これで颯多が彼女の彼氏になる日はもう間近だな」

「そんなにうまくいかないと思うけど。二人の話はすごい参考になった!俺が想像できない展開ばっかだったし」

「うん、俺も修二の話興味深かったな。颯多ありがとな」

「ううん、そんなことより、ハルごめんな。明日も仕事でしょ。俺、休みだし準備手伝うよ。掃除くらいなら出来ると思うし」

「気ぃ遣わなくていいよ。どうせ明日もゆるりと営業するだけだし。閑古鳥鳴いてると思うし」

ハルは、可笑しそうに笑って、先日の俺のセリフで返してきた。

「ハールー?もしかして根に持ってる?」

「まさか!事実だろ」

全く問題なしという笑顔で一蹴する。

「それより、もうすぐ、始発走るよ。俺も一度帰るから、颯多たちも帰れよ」

そっか、もう夜明けなんだ。

「うん、修二、帰ろう」

「あぁ、そうだな」

振り返って答える修二を見れば、ちゃっかり片付けてた。

「だいたいまとめて、残りは冷蔵庫にしまっといたから、あとは適当にして」

俺がハルと会話してる間に、店主に断らずに勝手に片付けを始めていたのだ。

聞いたら断られるから、聞かずにやる。
相変わらず、抜かりない。