「はぁー。」
気怠そうに大きなため息を吐きながら、丹後は香恋の方を振り向き、言った。
「いやまず俺の名前は団子じゃなくて丹後!た、ん、ご!なんなんですか、そのテキトーな間違え方。
それに今の発言、突っ込みどころが多すぎて何から言って良いものやら。」
「は?気になることは全部吐き出してしまえ。溜まりっぱなしにすると、何事もよくないぞ。」と呆れ顔で丹後の顔を覗き込んだ。
「なんか意味深っすね、今の。
てか吐き出せって、香恋さんがソレ言っちゃいますか。しかも顔近いし…。
まぁ、はい!
最初に話し方、どうしました?なのだ、とか、である、とか、なんなんすかソレ。ずっと笑うの我慢してたんですよ。」
立ち上がって、香恋と目を逸らすように窓の外を見る。
「なっ…!」
香恋の顔が一気にゆでだこのようになる。
「そっ、そんなこと言わないでよぅ。だって、カッコつけたかったんだもん。しょうがないじゃん、こうでもしないと丹後君、話聞いてくれないんだから。」
と、丹後に駆け寄る香恋。