「は~い、武器だけ軽く説明するね~。詳しくは後で向こうにでも行ったら確認してね」

「あっはい」

 せっかくだから聞いときますか。説明は大事ですから。

 そして、女神は武器の説明をした。


 GODガチャと言う名前の武器。魔獣媒体器だと言うこと。そして破壊不可らしい。

【補充】魔獣を補充することが出来る。

 ちょっと待って。武器がガチャガチャってなんですか? 媒体器だよね? 攻撃は? これを振り回して殴る? 鈍器的な? 破壊不可だから壊れないし?

 そう思っていたら、俺の顔をまじまじ見て、何やら勝気なドヤ顔で攻撃方法の説明をしだした。

「ふふふっこれはね~~。ここから魔法が出るのだ!!」

 女神は両手でガチャを構え、俺に向けて言った。

「ちょっあぶっ!!」

 とっさに身構えた!!

 ……ん?? 何も出ない……。ビビったじゃんか、脅かしやがって!!やってくれますね。

「な~んてね。でも実際は、ちゃんと魔法を唱えれば出るから。今みたいに敵対する者に向かって唱えてね」

 魔法が出る? 媒体器なのに?

 まだ疑わしい顔をしている俺に話を続ける。

「えっとね、使える魔法は土、水、火、風の攻撃魔法。まあ単発だけど、ちゃんと相手の弱点を見極めて放つといいよ。効果あるからねっ!!」きゅぴんっ!!

 ウインクしたよ。そしてまたドヤ顔。

 でも、まじかっ!! だとすればそうとう凄いですね。 魔獣媒体器でもあり、なおかつ攻撃魔法も使えるなて!面白いっ! なかなかユニークな武器ですよ!

 そして魔法のルーペなるものを渡された。

「これで、ガチャを覗いてご覧」

「……? 何も見えないけど? ただ真っ暗なだけ……」

「そう今は何も見えないけどねっ。魔獣を補充したら覗いてみてね」

 女神はそう言い、オレにガチャを渡した。

 なんて思わせぶりな。そう思いながら魔法のルーペを身につけていた袋に入れ、持っていたガチャを女神に向け、唱えた。

「【補充】」

 ……

「あれ?」

「あれ? じゃないわよっ!! あんた何してんのよ!!」

「いや~女神も補充出来るかなって思って」

 てへっ!

「てへっ! じゃないわよ! だいたい使い方が違の!それに人間なんかに女神が捕まえらるわけないでしょ」

 あれ? 目が泳いでますよ~。ニヤける。
 ん~ならどうやって補充するのんですかね?

「まったくもう!!」

 女神は呆れた様子で、俺の額に人差指と中指を当てた。

「ウィンドウと、スキルを与えたわ。名前も横文字ね。アオバ・ミネギシ。装備もまぁチートっぽいよ?」

「おお、やっぱりチート!! え~と ウィンドウは念じれば目の前に出てくる、半透明なやつですね」

「確認は向こうに行ったらね」

 了解。

「あ~後、年齢もちょっと若くしといたから! それと身体能力も上げたよ! そのままだと弱々だからっ!!」

 なっ!!一言余計だよ!!でもありがたいですよ。

「最後に何か言う事はあるかしら?」

 俺は少し考えながら、

「特には、早くもふもふをしたいので送ってください!!」

 もふもふ~もふもふ~っ!!

「わかったわ。それでは剣『あっ』と……ん?」

「ごめん、1つあった。えっと、今行く異世界は、死んだら蘇る事は出来ますか?アイテムや教会みたいなとこで」

「ん? 何言ってるのかな? 一度死んだら魂は天に召される。留まる事は出来ないわ。生ある者はいづれ滅びる。まぁ死霊としてなら可能だけど……」

 死んだらおしまいか、気をつけないとですね。幽霊やゾンビ的なやつは居るのかな……。

「他には? ないようなのでっ。それではありふれた剣と魔法の世界で新たな人生を謳歌してください。アオバに神の御加護があらんことを。またお会いしましょう。」

「わん」

 ん? ありふれた? またお会いしましょう? どういうことですかね? そう思いながら俺は光に包まれた。