遠回りして 駅まで歩く。 時々 立ち止まって。 抱き合ったり 軽くキスをしたり。 やっと 気持ちを 伝え合えた2人だから。 甘くて 熱くて 離れ難くて。 「悠香 どこに 引っ越ししたの?」 私達は お互いの 住所さえも 知らなかった。 「梅屋敷。俊樹の家は どこ?」 駅の灯りが 近付いていた。 「京急か。俺んちは 鶴見。俺も 京急で帰ろうかな。」 俊樹の言葉を聞いて 「本当?」 と 私の目は 輝く。