「そうだよな。悠香 遊んでいる子には 見えなかった。だから俺 また会いたいって 思ったのかな。」

俊樹の言葉は 魔法のように 私を素直にしてしまう。



今まで 聞きたくて 聞けなかったこと。

言いたくても 言えなかったこと。


私は スラスラと 俊樹に 聞ける。


「私のこと 軽い女だと思ったでしょう。だから 会社で会っても 何も 言ってくれなかったんでしょう。」

「まるっきり その逆。俺が そう思われていると 思っていたから。怖くて。悠香に 声かけられなかった。」


私達は 無言で 見つめ合い クスッと笑ってしまう。