梅雨が明ける頃には

私は もう 自分の気持ちを 隠せなくなっていた。


俊樹の姿を 探してしまう。

見つけると 目が離せなくなってしまう。

俊樹の声がすると 耳を澄ましてしまう。


俊樹を 目で追っていて 俊樹と目が合うと

俊樹は 気付かれない程度の 笑顔を 私に 向けてくれた。


私は それだけで 胸が熱くなる。

一日を 元気に 過ごせる。


逆に 俊樹の姿が 見えない日は 気分が沈んでしまう。


直接 話さなくても 同じ空間にいるだけで 私は 幸せだった。