「夏の夢だからさ。追わない方が いいのかも。」 私がそう言うと 「悠香は 慎吾がいるから いいけど。」 と礼奈は 口を尖らせた。 「私、東京に戻ったら 慎吾と別れる。」 私は、昨夜一晩 俊樹と一緒にいて 慎吾への思いが 醒めていた。 「えー。何それ。爆弾発言。」 驚く礼奈に 「やっぱり慎吾は 何か違うかもって 思っちゃった。昨夜。」