翌朝、空が明るくなると 務と俊樹は 起き上がる。 サーファーらしく。元気よく。 ほとんど 眠っていないことも 感じさせずに。 務は 車を 運転してくれる。 後ろのシートで 私と俊樹は 寄り添って。 密着したまま 離れることが できない。 終わりの時間が 近付いていたから。 「ここから よく見えるからね。」 車を降りて、砂浜に降りる階段に 私と礼奈を残し 務と俊樹は 海に入っていく。