「案外 付き合うまで 時間かかったよね。」

お互いの 近況報告が 一段落すると

礼奈は 私達に 問いかける。



「私 怖くて 俊樹を避けていたから。」

一度 俊樹と目を合わせて 私は言う。


「怖いって⁈」

礼奈は ケラケラ笑い


「俊樹 案外 無愛想だからなぁ。」

と務は 頷く。



「俊樹に 軽蔑されていると 思っていたから。あの夜のこと。」

私は 少し躊躇って 小さく答える。


「軽蔑?」

今度は 務が聞き返す。


「私 軽い女だと 思われているのかなって。」

私が言うと 礼奈は頷き 務は 笑い出す。


私は 驚いて 務を見つめる。