「俊樹、いいの?お母さん 変に思っているかも。」

助手席で 俊樹を見て 私は聞く。

「変に?」

俊樹の 運転する姿、初めて見たけれど。

すごく カッコよくて。

つい 見とれてしまう。



俊樹の家の車は 黒いSUV。

俊樹に よく似あう。




「俊樹の 外泊が 増えたこととか。」

私が うまく言えなくて 口ごもると

「悠香の所にいるって?本当のことでしょう。」

俊樹は クスクス笑って 答える。


「そうなんだけど…」

「悠香、恥ずかしいの?」


小さく頷く私の頭を 俊樹は 左手で 抱き寄せた。


ちょうど 信号待ちで 止まった車。

俊樹は 素早いキスを 落とす。


「車もいいね。」


その後で やっぱり 頭を撫でてくれる。


駄目だよ。私 もう 俊樹に メロメロ。