おしゃれな カフェ風の海の家。

「いらっしゃい。こっち、どうぞ。」



店の前で 立ち止っていると

若いお兄さんが 声をかけてくれる。



「入ろう、悠香。」

と礼奈に背を押され、私達は席に着く。



「カフェっぽいけど。食べ物は 海の家だね。」

壁のメニューは、

“ラーメン” ”おでん” ”やきそば” ”おにぎり”

私が笑うと



「海に入ると、体が冷えるから。温かい物 食べて。」

とさっきのお兄さんが 水を運んで来て 言う。

「そうだね。私、ラーメン。」

「私も。」

私と礼奈に、お兄さんは笑顔で頷く。