幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜

「明日の夜、エリカの街に奇襲をかける。ヴィクトリアを捕らえるんだ!!」

ユダは部屋を出た後、聖職者のような衣装を纏った部下たちに命じる。部下たちは「わかりました!!」と言い武器の用意を始めた。

「あの子が見つかったのね!」

ユダの後ろで豪華なドレスを着たレジーナが嬉しそうに笑う。部下たちがレジーナに取り繕ったような言葉を次々にかけていた。

ユダはポケットの中の拳銃を握りしめ、出発を待つことにした。



次の日、バージルはエヴァたちを連れてまた広場に向かう。昨日できなかった射撃などをするためだ。

「すごい!銃なんて持ったことない!」

「うまくできるかな〜?」

シリウスとケイリーは銃を手にはしゃいでいる。バージルは「人には絶対向けるなよ」と言いエヴァたちの方を向いた。

「結構重いんですね……」

かぐやが苦笑しながら言う。猟師が狩りをする時に使う銃のため、女性には少し重いかもしれない。

「重かったら無理しなくていいぞ」