バレンタインの日、
勇気が出なくて本命チョコを渡せなかった。


ホワイトデーだったら、男の子が女の子にあげる日って感じがするし、気軽に渡せるかも?

そう思った私は、ホワイトデーに本命チョコを渡すことにした。



ホワイトデー当日の朝。



はぁ……ほんっと、緊張する。



バレンタインで渡せなかったから、
作るのは2回目だし、
美味しく出来ているはず…



『放課後、教室で少し待っててくれない?』


頭の中で何度もつぶやく。


できれば、二人きりの時に渡したいじゃん?


人前だと、からかわれたりするかもだし…


ホワイトデーだとしても、
彼にチョコをあげたい。



できるなら、
本命だと気づいてくれたらいいな…


バレンタインじゃないから分かんないだろうけど…


淡い期待を胸に抱きながら、私は学校に向かった。