5年後

「”ハイ!陽菜。お願いがあるのよ”」

「”なんのお願い?”」

「”依頼があったのよ?あなたに”」

はい?あたしに依頼って
確かにこっちでは普通の時期に来て
デザイン専門学校に入って
卒業もしたけど

「”日本から”」

「え?」

あれから、日本にも帰ってない。
明希たちも知らないはず。
あたしがイタリアにいるなんて

「”依頼主は?”」

「”確か・・・”」

「俺だバカ」

え?
「陽樹・・・?」

背格好も変わっているけど、声は変わっていない
陽樹の姿

「なんで・・・」

「なんでって、まさか、海外に、しかも
イタリアにいるなんて思わなかったけどな?」

へ?

「”あら、知り合いだったのね。じゃあ、陽菜。後は頼んだわよ”」

「ちょっ」

出て行ったしまった、依頼主を連れてきた女の人

「で?どんなドレスがいいの?」

「んー。ってか、こんな感じで、アレンジってできる?」

デザイン案を見せてきた陽樹

「出来ないことはない。」