◇企◆スタートライン


翌日、いつもより早く起きた明希。
きっと、琉唯君に会いたくてしょうがないんだろう

「おはよう」

「おはよっ」

「顔色、大丈夫そうだね」

「~~
陽菜に言われると、照れるからやめてよっ」

「もー。こっちは本気で心配してたんだからね?」

ずっと顔色の悪かった明希。

「朝ごはん、簡単に作るから、支度してきちゃいなよ」

「うんっ」

また、可愛い明希を琉唯君に譲らなくちゃいけないか
でも、いつまでも、あたしってわけにはいかないもんね

「明希ー。ご飯できたよー」

「はーい」

部屋から出てきた明希は、精一杯のおしゃれをしたんだろうけど

「ごめっ
それじゃ、普段と変わんないじゃん」

「えーそうかなぁー?」

「うん。完全に普段着と変わんないね?」

「うぅ~」

「まったく。ほら来な。」

「え?」

部屋に入るなりベッドの上には可愛い洋服ばかり
だけど

「はい。新しい服」

「いいの?」

「もちろん。何のための服よ?
あたしは、明希のための服しか作らないわよ?」

「あ、ありがとう」

照れながら着替えに行った明希
あたしは、シンプルに

「ひ、陽菜?」

「何?」