すごいひんやり……

寝てる…これ。

倒れた………の?



私は起き上がった



瑞稀「保健室………。」



先生「井上さん、大丈夫ー?」



瑞稀「……なんとか。」



先生「友達が待ってはるし、大丈夫になったらこっち出ておいで。」
私は保健室の奥の方のベッドで寝ていた



私はベッドを出て、歩いた








瑞稀「…!」



平野「………あ。」
そこには平野君がいた




平野「ここ座り。」
平野君は長椅子に座っていて、その横を指さした



瑞稀「……。」
私は黙って座った

あれ、先生は?……いない。




平野「ねぇな…。」
平野君は向こうで何かを探してるようだ



平野君がこっちに来て、私の横に座った





平野君の大きな手が私の頬を覆う
瑞稀「!??」



平野「問題ない……手首かして。」
私は手を出した。すんなり出してる私が怖い!!


なになに……検査!?

ドキドキしてる……!




平野「脈拍100か……。……俺の目を見て。」
平野君は私の肩を持つ






平野君の目に吸い込まれる







平野「疲れ……ってとこか。」




瑞稀「……。」
私は下を向いた……何コレ!?




顔が熱い……!




瑞稀「お、お医者さんですか?」
私はゆっくり聞いた




平野「……親がな。」
私の状態を保健室のプリントに書いてくれてるそうだ




瑞稀「あ、書いてくれてありがとうございます。」



ん。




瑞稀「あっ準備!!」
私は立ち上がった



平野「今日は帰るべきだと、前田も団長も言ってた。団長は荷物を取ってきてくれるって。」
平野君はボールペンを片付けた




瑞稀「けど、まだ準備が……」




平野「また倒れるぞ?」
立ち上がったろうとした私の肩を抑えた



瑞稀「……。」
私は静かに座った



平野「俺に言え。終わってないこと、やるから。」
平野君は紙とペンを取り出した



瑞稀「わかりました……あとは……」




──



平野「そんだけ?」



瑞稀「うん、多分。」



平野「了解。……しかし遅いな、飯田。」
平野君は廊下へと出た



───


ガチャ……

輝斗「すまない瑞稀。ちょっとトラブルがあって遅れた。」
輝斗が私のカバンを持ってきてくれた



輝斗「めっちゃ重たかったけど。家帰れよな、塾なんか行かず。」



瑞稀「わかってる……あれ、平野君は?」



輝斗「用があるって、行ったよ。」



瑞稀「そうか。」



ありがとう言えなかった……





本番は明日……!!



触れられたところが熱い……



冷めそうにない




本番まであとわずか