私が委員会を休まず行く理由は2つある

1つ目は小学校からの仲である楓がいるからだ

私の学校は特進コースと一般コースに分かれている

校舎も東棟と西棟に別れており、制服も色が少し違う

元々私が通っている学校は県で有名な進学校であり

その中でも特進コースは憧れの的で、特別待遇されていた

そのため滅多に顔を合わせることはないのだが

委員会や行事の時は一緒に活動する

私の幼なじみの楓は特進コースで

唯一私が気を許せる友達だった

もちろん楓は私がいじめられいることなんて知らない

正義感の強い彼女に話せばきっとクラスに乗り込んで来る…

しかし報復されるのが怖くて言えなかった

「美咲〜こっちこっち!」

教室に入ると楓が手を振ってこちらを見ている

楓の笑顔を見ると本当にほっとする

私は涙をこらえて笑顔で隣の席に座る

楓は私と正反対で本当に可愛いかった

本人は嫌がっているが天パで目が大きく小顔

太っている私とは違いスタイルもいい

こんな私と仲良くしてくれる自慢の親友だった

きっと楓みたいな顔に生まれていたのなら

虐められることもなかったんだろう…


委員会が終わると一人の男が私達に声をかける

「美咲さんこんにちは。楓さん私は先に失礼しますね。」

その爽やかな笑顔に

私は思わず顔を逸らす

2つ目の理由…それは

美咲と同じクラスの風紀委員である太田くんに片思いしていたから

太田くんは風紀委員の委員長を務めている

太田くんは覚えていないと思うが

私は学校の最寄り駅の図書館でよく勉強をしていた

その時太田くんをよく見かけていて

周りの男子とは違いどこか大人びた太田くんをいつの間にか好きになった

まぁよくある話、一目惚れだ

風紀委員の集まりで同じとわかった時は

本当に嬉しかった

楓みたいに可愛ければ告白も出来るのになぁ

とにかく

彼や楓にいじめのことがバレるのだけは

避けたかった

いや、惨めだと思われたくなかった

いつか今より可愛くなれたら…

太田くんに告白できるかな