「美咲に何してんの!?離れなさい」

楓がすごい顔で教室に入ってくる

そして桜田さんが持っているハサミを太田くんが取り上げた

楓…ここは教室?

時間が戻ってる

私…美咲に戻ってる

「美咲…遅くなってごめんね」

私は楓に抱きついた

戻れたんだ

私はゆっくり立ち上がり桜田さんを睨みつけた

「私はもう逃げない。今までされた事を親に話してから学校に伝えるから」

私は楓と一緒に教室から出た

太田くんは私たちに気を使って先に教室に戻ってくれた

「楓…楓本当にありがとう。ごめんね」

「何水臭いこと言ってるの?親友でしょ」

楓が乗り込んできてくれた時

楓の足が震えていたことに戻ってきて私は気づいた

楓だって元々強いわけじゃない

私のために勇気を振り絞って来てくれたんだ

家に帰って私は両親に話した

お母さんもお父さんも

驚いていたけど優しく抱きしめてくれた

どうしてもっと早く話さなかったんだろう

こんなにも…

自分は恵まれていたのに