キミとあの夏

「私どれだけ璃久の事が好きなんだろう」

美桜に近づくとそんな言葉が聞こえた

自分の都合良く聞こえているのはわかっている

それでも「えっ」と情けない声が出てしまう

美桜も俺がいる事に気付いてビックリしたのか、座ったまま後ろに下がって行く

ようやく分かった

俺達意地を張り合って、すれ違ってたんだな

そっと美桜に近づいて、小さな体を包み込む