『子供みたいだな〜と思って』

子供じゃないのに

璃久はいつまで私の事を妹扱いするんだろう

「おい待てよ。美桜」

「早くしないと置いてくよ」

振り返らずに答えると璃久は私の前に立って、顔を覗き込んできた

「どうしたんだ美桜、さっきので怒ってるのか」

「違うもん気づいてよ!
私のお兄ちゃんなんでしょ!」

八つ当たりなのはわかってる。でも好きな人から妹扱いされるのは、悲しい

「美桜」

ビックリした。璃久からは聞いた事のないくらい低い声だったから

俯いてた顔を上げると、璃久はとても悲しそうな顔をしていた

「ふざけて言ったんだ。俺はお前を妹だと思ったことなんかない。俺はお前をー」