昇降口で靴を履き替える僕のもとに、いたずらっぽい笑顔を浮かべた先輩が、来た。

そして、僕の耳元で。

「私は君が怖いねえ」

僕はキョトンとする。

っ!

顔が爆発したかと思うくらい、熱くなるのを感じた。

「なっ…!何ですかっ、その落語オチ!」

慌てて靴に足を突っ込む。

「さー、帰ろうぜー」

無視かよ。