4階の一番端の空き教室ってここだよね…?


来てみたはいいけど、中はなんだか薄暗い。


試しにドアに手をかけてみる。


ガラッ

あ……開いた。


ここって確か鍵がかかってて、先生に鍵を借りないと入れないんじゃ…




「……ゆり?」


「え……つ、月島くん……?こんな暗い中で何してたの?」


せめて電気をつけるとかしようよ…


一瞬どこにいるのか分からなくて、びっくりした。


「何って…ゆり待ってた。もし電気つけたら、誰かいるって分かるだろ?だからつけなかった」


な、なるほど…


「で、でも…だったら鍵もかけておいた方が良かったんじゃない?もしかしたら、わたし以外の誰かが入ってきたかもしれないのに」