もう一度だけ、キミに逢いたい。




「……ゆりちゃんのお母さんの美茉紀 (みまき)さんとうちのお母さんが姉妹なの…。でも…あんまり仲が良くなくて…、というか、私のお母さんが一方的に妬んでたみたいで、ゆりちゃんたち兄弟とはそんなに頻繁には会えなかった……。住んでいる場所も随分離れてたし……」




「それでも……、ゆりちゃん達兄弟はみんな、私と仲良くしてくれた。もちろん、おじさんもおばさんも。だから、初め事件のことをニュースで知って、それがゆりちゃんの家族だと知った時は酷く動揺して取り乱して……っ。何も、考えられなかった……」




光さんが一つ一つの言葉を紡ぐたびに、俺の胸はギュッと締め付けられて苦しくなる。


だけれど、俺は何も言わず、いや…、何も言えずにただ必死に光さんの言葉に傾けた。




「きっと、事件に関係ない人達からずれば、あれだけの事件と言えど、“怖い”、“恐ろしい”、“可哀想”。そんな感情をほんの一時抱くだけで、それ以上のことは何もない。やがては記憶の隅に追いやられる。……まあ、当たり前だよね。だって、自分がそんな目に合う確率なんて限りなく低いんだから……。でも……」




そこで光さんの言葉は一旦途切れて、表情も雰囲気もガラッと変わった。