もう一度だけ、キミに逢いたい。


あながちそれも間違いではない…と思う。


だけど、それだけではなくて、俺に少なからず心を許してくれていたから、無意識かもしれないけど、素直な感情を見せることにあまり抵抗がなかった、と考えることもできなくはない。


それに、ゆりを抱きしめたことは何度かあるけど、いずれも素直に身を任せてくれたし、よーく記憶を辿ってみれば、一番初めに抱きしめたあの日。


ゆりはこんな風に言っていた。




『あ、ごめんなさい…。人の温もりってこんなに暖かかったんだって、ちょっと思って……』


……それはなんとも言えない悲しげな表情を浮かべて。




そして、一番決定的だと思うのは、ゆりと最後に会った日の出来事。


あの時ゆりは俺の前で思いっきり泣いてくれて、さらには俺の腕の中で無防備な寝顔を見せてくれた。