もう一度だけ、キミに逢いたい。


* * *


放課後の空き教室。


ここでゆりと過ごすようになってから随分経った。


今日は、試験が来週に迫っているというのもあり、俺とゆりは教科書を広げて勉強している。


……いや、しようとしているって言った方が正しいか。


さっきから全然ペンが動いていない。




ぶっちゃけ、今の俺にとって、試験なんてどうでもよかった。


どうしてもゆりに近づきたくて、そばにいたくて自分から言い出したことなのに、俺の気持ちは揺らいでいった。


もちろん、俺がゆりのことを好きな気持ちは一ミリも薄れていない。


むしろ、日々どうしようもないくらいどんどん好きになっている。




……だからこそ、辛いんだ。


ゆりが何を想って俺と過ごしているのか。


ゆりの人間嫌いや苦しみの原点はなんなのか。