俺は、あの時からずっとキミの虜だ。
きっかけはすごい些細なことだけど、それでも自信を持ってキミを好きだと言える。
「……ずっと前から好きだった」
俺はそう言いながら友梨乃から空へ、視線を移す。
「……俺には、あの日からキミしか映らない」
……そう、たった一人、キミしか。
「……月島くんがいつからわたしを好きだったかなんてどうでもいいよ。わたしが聞いてるのは、わたしのどこが好きなのか」
俺が質問の意図にストレートに答えなかったのが気に入らなかったのか。
友梨乃は少しイライラしたように早口で再度質問してくる。
「……好きになるのに、理由が必要なのか?」
「……っ、え?」
俺のその言葉に、俺の真剣な眼差しに、友梨乃の目は大きく見開かれる。



