「でも、あの子のことを好きかって言われたら胸を張って好きだと言えるし、四六時中あの子のことで頭がいっぱいなんです…。この一年、ずっとそうでした……」
あの子に対する想いは一言二言では表せない。
でも、俺のそんな想いも全て今の言葉に詰め込んだ。
どうか、俺の想いが光さんに届きますように……
俺は心の中で必死に祈った。
「………きみが、ゆりちゃんを想う気持ちは伝わった。いいよ、教えられる範囲のことは教えてあげる。でも……ごめんね。先に言っておくと、私からゆりちゃんに逢わせてあげることはできないの……」
ほんとにごめんね、と言って光さんは顔の前で申し訳なさそうに手を合わせる。
「……っ、そんなの、光さんが謝ることじゃないです…。確かにあの子に逢えないのは残念だけど、あの子のことを教えてくれるだけでもありがたいです」
