「……わたし、今までは光ちゃんがいればそれでよかったの。だけどね、伊織くんと出逢ってから、わたしの中に自然と伊織くんは入り込んで来た…。不思議だよね」
多分、他の誰かじゃダメだったんだ。
伊織くんだから、きっと不思議と心惹かれた。
そばにいたいと思った。
この気持ちはもう……ごまかせない。
今のわたしにとって伊織くんは、光ちゃんと同じくらい大切な存在なんだと思う。
今となってはもう、光ちゃんと伊織くんを天秤にはかけられないなぁ…
自分でもこの心の変化には未だに戸惑ってしまう。
わたしを変えたのは、他の誰でもない伊織くん。
「……分かるよ、ゆりちゃんのその気持ち。私ね、ゆりちゃんには小さい頃の夢を叶えてほしいって思ってたし、今でもそう思ってる」



