どうしても伊織くんがわたしから顔を背ける瞬間が忘れられなくて。


わたし、嫌われた……?なんて。




……それでも、そんなことないって必死に否定して、気のせいだと自分に言い聞かせた。


伊織くんに嫌われたなんてそんなの、考えたくもなかったし、わたし自身受け入れられないから。




…………………………




「……ってことがあったの。それにね、あの紙を見て思ったんだ…。思いきり顔を背けたのは、多分伊織くんが感情に素直に従った結果なんじゃないかなって…」




もちろん、わたしとの約束のこともあっただろうけど、それ以前に、わたしと顔を合わせたくなかったんじゃないか。


ゴミ捨て場での出来事があった次の日にあの紙だもん…


逆に、そう思わない方がおかしいよ…