だって、そこには告白された日以降は空き教室でしか会っていなかった伊織くんがいたのだから。


わたしは伊織くん、と出そうになった声をグッと飲み込む。


本当は会えて少し嬉しかったけど、他の誰かにわたしと伊織くんの関係を疑われるわけにはいかなかった。


ゴミ捨て場とは言え、いつ誰が来てもおかしくないから。


だから、黙ったままさりげなくゴミを捨てようとした。




だけど、なんの因果か、こっちを向いた伊織くんとバチッと目があってしまったのだ。


あっ……


や、やばいっ…ど、どうしよう……っ。




内心目を逸らさなきゃと思っても、何故か逸らせなくて…


そのせいで緊張しすぎて、心臓も今までにないくらいにバクバクしていたと思う。