その瞬間、空の色は夕焼けに戻り、美斗くんの姿も戻った。


何事もなかったかのように教室の時間は流れている。


「ん…」


結杏も目を覚ました。


「結杏!」


私は結杏に駆け寄り、支えた。


「結杏?大丈夫?」


結杏は最初ボーっとしていたけど、しばらくすると目の焦点が定まった。


「結杏!」


「舞空ちゃん。……あれ、私どうしてたんだっけ?」


「えっ?まさか覚えてないの?」


「ん?なにが?」


寝ぼけているのかと思ったけど、そうではなさそうだ。