美術室のユーレイ





…ってあれ。


なかなか握り返されない私の手はいつまでも宙に浮いている。


「手、握ってくれないの?」


ずっと差し出していたのに。


まさか握手をしらないのかな。


そう言うと美斗くんは笑った。


やっぱり美斗くんはさっきの悲しそうな顔よりも笑った顔の方がいい。


「握れねぇよ、まず」


「えっ?でもさっきは触れられて…」


「あれは彼岸の世界だったからだよ」


そう言うと美斗くんも手を差し出した。


「試してみる?」と美斗くんは私の手に自分の手を重ね……られてない。


いくらやっても私の手をすり抜けている。


「ほらね、此岸の世界じゃ俺には触れられねぇの」


「え…じゃあもう一生触れることはできないの…?」


なんかそれって…せっかく友だちになったのに…。

いや別に無理して触りたいわけではないけど…。

でもなんだか壁を感じてしまって嫌だな。


私が暗い顔をしていると


「しょうがねぇな」


美斗くんはやれやれと言った感じでなにかを取り出した。