「舞空ーもういい?」 彼が首だけを私の方へ向ける。 気づけばサッカーは終わっていて、校庭には誰もいなくなっていた。 「あっ、ちょっと、まだだよ!動かないで!」 「ほーい」 そう言いながら首を戻す。 見るものがなくなったのか少し退屈そう。 しばらく無言の時間が続く。 でも全然気まずくなくて、それは彼だったからかな。 一緒にいるだけで安心する。