「こ、こんなくだらないことができる脳内ってどうなっているのかを考えてた」


必死に絞り出した言葉にしてはトゲがある。


「は?なんだそれ。相変わらず冷たいねー」


美斗くんは不服そうな顔をして離れていってしまった。


わ、私のばかーー!


もっとなんかあったでしょ!


「おもしろいね」とか「バランスとるの上手だね」とか。


もっと、美斗くんが喜ぶような言い方…。



…ってなんか私、美斗くんによく思われようとしてない?


なんで?


それに『離れていってしまった』ってまるで離れていってほしくなかったみたい…。


『冷たい』って言われたことに対してもちょっとショックを受けた。



本当にどうしちゃったの?


美斗くんに対する感情がだいぶ変わってしまった自分に驚きを隠せない。


前まではこんなこと、なかったのに。





この気持ちは…なに…?