至極日記


瑠美の目はもうどこも見ておらず、光さえ差し込んでいなかった。

私欲を剥き出しにして、感情のままに動く彼女は怪異に近いものに見えた。


「ああ、可哀想な先生!いつも自分の側にいた冬姫が昔の記憶も忘れて呑気にお話しだけしにくるなんて酷いわよね。本当は思い出して欲しいんでしょう?でも残念でした!あの子はもう一生あなたのことを思い出さない!だから私が側にいてあげるの!あの女のことなんてすぐ忘れさせてあげるから!あははっ!ははははっ!!」

最愛の人を侮辱する言葉の数々を黙って聞いていた。