二度目のクラクション

挙動不審すぎるかなたに騙されたフリをして帰ることにした。

「じゃあ、また明日。」

「今日は、しっかり家で休むんだぞ。」

一緒に帰れないから、体調を気にしてデートのさそいを断ったのではないことは、わかったけど、体調を気にしてくれたから、少しテンションは上がった。

デートも無くなったし、することもないからこのままショッピングモールにでも行こう。

学校から歩いて、10分程度のところにあるショッピングモールは、かなたとよくデートで足を運んでいるところだ。

「え?」

最悪な光景が頭をよぎる。

それは現実ではなく。

夢の記憶。

「かなたと優?」

現実では無いと分かっていても、声に出てしまう。

周りの人がキョロキョロと、わたしを見る。

急ぎ足でショッピングモールの中の本屋に向かう。

これで人の目は気にならない。

夢で、こんなことまで見ていたのか。

夢で2人が一緒にいたのは、本屋の前にある雑貨屋さん。

まさかと思い覗いてみる。

やっぱり所詮、夢に過ぎなかった。

普段、仲がいいわけでも無い2人が一緒に買い物なんてありえないし、第一かなたが、デートの誘いを断ってまで、そんなことをするはずがない。