大声で叫んだ。

後ろから走ってくる子が見えた。

今なら横断歩道の手前で止められるそう思って手を伸ばしたがするりと交わされた。

やっぱり運命は変えられないんだね。

運命って残酷だね。

交差点に、クラクションの音が響き渡った。

朦朧とした意識の中でかなたに伝えた。

「未練はもうないよ。
今までありがとう。
また会おうね。」

と。

「真衣。
なんで。
また会いに行く。
それまで待っててな。
それと、嘘ついてごめん。」

そうかなたの声が聞こえたのを最後に意識を手放した。

その後病院に運ばれた私は、死亡が確認された。