店内にいたお客さんが音に驚きこちらをみる。

「かなた落ち着いて。」

「ふざけんなよ、真衣。
落ち着けるわけないだろ。」

今まで見たこともないほど怒り狂った顔でこちらを睨みつける。

「かなた。」

わたしの声でかなたは我にかえったように席に座る。

「ごめん。」

「さっきの言葉を取り消す。
かなたの言ったこと全部信じるよ。
ウジウジしていられない。
解決策を考えよ。」

「真衣は強いな。」

「そんなことないよ。
今まで一人で抱えてきてくれたんでしょ?」

「そうかもな。」

少し落ち着いて考える。

「そういえば何でかなたまで時間が巻き戻ってるの?」

おかしい。

私は事故に遭って未練を解消するために神様が1週間時間を与えてくれた。

じゃあ、かなたはなぜ?

「流符神社のことを思い出して、真衣がいなくなってから流符神社に行ったんだ。
そしたら、今週の金曜日から先週の金曜日に変わってたんだ。」

そういうことか。

「かなたは会いにきてくれたんだね。」

「あぁ。」