新しいパターンだ。

かなたが言っていた、タイムスリップ説も考えてみるのもありだと思う。

「ただいま。」

「おかえりなさい。」

キッチンを通り過ぎる時にお母さんに声をかけておいた。

「今日は、舞の好きな、ハンバーグにしたよ」

「またか。」

予知というより、やっぱり身に覚えがあるの方が正しいように思えてくる。

「え?」

「いや、なんでもない。」

タイムスリップスリップしていたとするときっとこの後起こることも身に覚えがあることばかりなのだろう。

それだとすると何故所々忘れてしまっているのか。

何故タイムスリップしたのだろうか。

ご飯の後の誕生日ケーキも身に覚えがあるものだった。

ケーキを食べ終えたわたしは、お風呂に入る。

冬の冷気で冷え切った体を湯船で温める。

「なんで、タイムスリップしたんだろう?」

一人で自問自答する。

「後悔したから?」

「誕生日を二回楽しみたかった?」