二度目のクラクション

「真衣。デートの穴埋め行こうぜ。」

「土曜日の午後?」

「今日の放課後」

「え?でも今日って部活が。」

「部活休むわ。」

「そこまでしなくてもいいよ。」

かなたが部活をいつも楽しみにしているのを知っているし、それに休みずらい部活だってことも聞いたことがある。

その証拠にかなたは部活を一度も休んだことはない。

「悪く思ってるんでしょ?
でも。もう怒ってないから、部活行きなよ。
デートなんていつでもできるでしょ。」

「部活だっていつでもできるだろ。」

「まあ、そうだけど、あの鬼コーチに怒られても知らないよ。」

「今は、部活より真衣が大事だから。」

「柄じゃないこと言わないでよ。」

お誕生日マジックかな?

柵に近づきグランドを見下ろす。

嬉し涙を隠すように。

「もう時間がないんだ。」

そうかなたが呟いたことも知らずに。



「さようなら」

挨拶が終わりダッシュで出ていく体育会系部やおしゃべりに花を咲かす女子に紛れて帰る用意をする。