ふわりと白い綿毛が飛ぶのをじっとみていた。風に乗ってどこまで飛んでいくのやら。
ふと、彼女を思いだす。
あの子はこの綿毛のように白く美しかった。
誰もが目を奪われてしまうカーキ色の瞳、長い色素の薄い髪、人形のような細く白い腕。
僕は彼女が、彼女のことが好きだった。
彼女との日々は運命のようで奇跡のようだった。